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【書籍】サラリーマンが学ぶべき「新規事業の実践論」

こんにちは、30代後半サラリーマンです。

「新規事業の実践論」を読みました。

リクルートの新規事業開発室長として1500の事業を支援した麻生要一さんの具体的方法論です。

これまで読んできた本の中にはなかなか無かった具体的な実践論でした。

現在私は新規事業立ち上げの部署ではないですが、今後のキャリアビジョンも視野に入れながら読んでおくべき一冊ではないかと思い要点を記録しておきます。

書籍のリンクはこちらに貼っておきます。

日本人は起業より「社内起業」が向いている

新しくビジネスを始めるには起業と社内起業とありますが、日本では社内起業が適しているとしています。

日本の労働者が手厚く守られているので会社をやめてまで起業しないからです。

また、すべての既存事業は新興産業によって破壊されていくので新規事業開発を続けていかなくてはならず、どの企業も新規事業に投資し続けることで新規事業が生み出せるはず、としています。

WILLのつくり方

誰の、どんな課題を、なぜあなたが解決するのか?に着目します。

誰の、どんな課題を、というところでは取り組む領域を明確にします。

なぜあなたが、とうところでは使命感・圧倒的当事者意識を強くすることでWILLを作り出すことができます。

そのためにゲンバとホンバに触れてそこで感じたことを人に話す、小さな約束をすることが大切です。

新規事業「6つのステージ」

1.ENTRY期

魅力的で検証可能な事業仮説の掲示を目指す段階

2.MVP期

事業性をともなった魅力的な事業計画の掲示を目指す段階

3.SEED期

商用レベルでの事業の成立とグローブドライバーの発見を目指す段階

4.ALPHA期

実際にビジネスが最初のグロースを実現することを目指す段階

5.BETA期

経営会議で議論できる最小限の規模に到達し、かつ成長状態であることを目指す段階

6.EXIT期

新規事業の枠組みを卒業し、成長投資を獲得し、企業戦略の一部に組み込まれることを目指す段階

1.ENTRY期

顧客は誰か?課題は何か?その課題はそのソリューションで解決できるか?その検証方法は?というところを構築するのがこのステージのゴールです。

2.MVP期

ここでやるべきことは2つです。課題を持った顧客を実際に見つけてくること。そしてその人や企業に対してソリューション仮説の検証をさせてもらうことです。

また加えて事業仮説が事業計画として成立することをシミュレーションしていきます。

3.SEED期

スタートアップ企業の世界で「シードラウンド」というと「製品が世の中にリリースされ、最初の顧客を摑んでビジネスとして成立した段階」の企業が行う資金調達を指します。

ここでやるべきことは2つ、「実際に商売を成立させる」こと、そして「グロースドライバーを発見する」ことです。

SEED期に成立しない事業も幾度となく発生しますが、著者はここで撤退しても心からの賞賛を送ってもよいと思っているとのことです。

「実際にやってみた結果、成立しなかった」という事実は、それ自体が大きな学びであり、その後の会社の資産にもなるからです。

グロースドライバーとはここでは「顧客を拡大するための方法」という意味でつかい、セールスやマーケティングを行うことになりますが、「LTV>CAC」という計算式が成立するか注意が必要です。

4.ALPHA期

ALPHA期では、とにかく営業・マーケティングのアクセルを踏みまくり顧客数拡大に邁進すればよいですが下記3点を考慮する必要があります。

①CACの悪化、②組織の疲弊・成長痛、③競合の出現です。

5.BETA期

ALPHA期での最初のグロースを実現したら「成長率を、おとさずに成長を続け、既存事業と比較が可能な最小規模まで到達する」ことと「既存事業と遜色ないガバナンスを構築する」ことを目指すステージです。

BETA期に目指すべき規模は「経営会議が完全に無視することができない規模」が1つの目安です。

ここまで「顧客視点かつマーケット視点」で事業を進めてきたはずが、ガバナンスという「社内視点」に変えなくてはいけないので創業リーダーの資質が問われるステージでもあります。

6.EXIT期

ここでは既存事業を凌駕するまでに拡大するための投資戦略を策定していきます。

「既存事業」になるということは、新規事業としての枠組みを卒業し「本業の1つ」と認定することになります。

新規事業の立ち上げ方(ENTRY期〜MVP期)

優秀な人ほどやってしまう間違った新規事業開発の9ステップ

  • 1.「前提条件」の整理&上司に「今後の進め方」の確認
  • 2.社内の他部署の事例収集
  • 3.競合の事例調査・海外事例調査
  • 4.市場調査という名のアンケート、および浅いインタビュー
  • 5.社内の会議室で繰り返されるアイデア会議
  • 6.先輩や上司からのアドバイス
  • 7.6を踏まえた社内の会議室での議論
  • 8.事業計画・業務工程の立案
  • 9.プレゼン資料の作成

ENTRY期〜MVP期には「1つたりともやってはいけないこと」となります。

新規事業の立ち上げ期に登場するべき単語は「たった2つ」。「仮説」と「顧客」です。

仮説を顧客のところに持っていき、顧客の反応に応じて仮説を修正する。

そして再び修正仮説を顧客のところに持っていき、再び仮説を修正する。

著者の経験から300回は顧客と対話し事業仮説を修正すればかなりの確率で新規事業を導けると確信を深めています。

時間制約もある中で300回を行うためには9単語(確認、事例、調査、会議、資料、社内、上司、先輩、競合)を絶対に入れてはいけないのです。

新規事業の立ち上げ方(SEED期)

SEED期にサービスのリリース後にマーケティングは「してはいけない」のです。

新規事業のマーケティングにおいて、多くの場合「LTV< CAC」となっていてマーケティングをすればするほど赤字が膨らむ状態となっているからです。

リリース直後にはまずLTV向上をサービス向上をまずは目指します。

コンセントや世界観は良かったとしても、完成度が低く、購入後に思ったような価値が提供されず顧客単価が上がり切らなかったり離脱を招いたりすることがほとんどのためです。

サービスを磨いてLTVを高めることができれば、許容できるマーケティング予算も拡大され、結果として取りうる打ち手も増えていきます。

社内会議という魔物を攻略する

提案する事業プランがたしかによいものなのに社内会議が通過しない場合は、ほぼ100%、提案する側の準備不足が原因です。

「投資を仰ぐための重要な決裁の場」である「社内会議」には、これ以上ないほどに入念な準備をして臨むべきなのです。

経営陣がするべきこと、してはいけないこと

世界を変えるアイデアは、世界を変える前には説明することはできません。

そのアイデアを唯一正しく評価してくれるのが「顧客」です。

「立ち上がってもいない事業プランのアイデアのよしあしを経営陣が評価してしまう」が根強く存在します。

評価すべきはアイデアではなく「人と領域、その相性」です。

WILLの強さや、WILLが強くなっていきそうな可能性を評価するということです。

また「社内会議」等の本質的でないプロセスを排除したほうが事業が生まれやすい会社になります。

そのためには決裁権限をできるかぎり、経営会議からその下に下ろしてほしいのです。

おわり

以上、業務で実践してみて発見した事あれば追記していきたいと思います。

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